Cerisier en fleur

Oda, Shitsuhitsu, né en 1779, décédé en 1832

En 1803
Soie, Encre, Encre de couleur
Peinture
Signature et sceaux : "Fujenzô shinzu, Kyôwa Mizunoto-i Gentô" " Oda-shi Onna Shitsuitsu-sha". Sceaux : "Oda-shi in", "Shihitsuhitsu", "Sôkajin"
Don manuel : Société des Amis du musée Cernuschi

M.C. 2012-1

規模の大きいこの大胆な作品はこの作家の代表的な例だ。筋をはっきり描き込んだ樹皮が強い効果を出している。これは半円形の筆を使った、織田瑟々独特のスタイルである。彼女は花の絵を専門とし、植物の一部分をクローズアップして描いた(大画)。その細部と植物学的な観察のセンスは、西洋の影響を感じさせる写実派の流れにあるが、その作品のスタイルは16 世紀の装飾的な絵画の諸流派たとえば、大画の創始者、狩野永徳(1543-1590)の直系である。
織田瑟々は、江戸時代に名を成した数少ない女性絵師の一人である。彼女は、近江(現在の滋賀県)の国に、日本統一を成し遂げ偉大な芸術庇護者だった織田信長(1534-1582)の、九男、信貞を遠祖として生まれた。瑟々は1796年ごろ、やはり才能ある女流絵師だった三熊露香の弟子となり絵師を志す。瑟々は、石田信章を婿養子に迎え、京都に移り住む。35歳の若さで寡婦となり、生まれ故郷に戻って隠棲した。