Fleurs dans un vase

Yao, Hua 姚華, né en 1876, décédé en 1930

En 1929
Papier, Encre, Couleurs - Pigments
Peinture
姚華茫父殘臂; 泰猗詞話; 姚華; 老茫; 爬融餘爪
Don manuel : Barrère, Jacques; Barrère, Marie-France

M.C. 2004-13

姚華(ヤオ フア)は、2つの大戦に挟まれた時期の北京で文学芸術サークルの主要人物であった。その活動は、詩、演劇、篆刻から書と多くの領域に及んだ。絵画は遅く始めたが、花鳥画、山水画、人物画とあらゆるジャンルで精彩を放った。人物画は好んで仏教的なものを描いた。
花の絵を見ると10年代と20年代で根本的な変化があったと分かる。精密な技法を自由な流儀に変えて、呉常州 (ウーチャンチョウ 1844-1927)が始めたジャンルの革新運動を推し進めている。その作品は、同じく大戦間に北京で活躍した陳衡恪 (チェンホンクー 1876-1923)と 斉白石( チーバイシー1863-1957)の交わるところから発展している。この1929年の花瓶にその到達点が見られる。
花瓶のすらりと伸びたシルエットは、意図して不器用に描かれ、絵の右側にずれている。このような構図原則は行書で書かれた書に充分な空間を残す。作品の余白にある詩は隠喩のネットワークを発達させ、その中心テーマが花である。去り行く春の象徴である花は、この内部分裂の時代、人民が戦争に支払った犠牲のシンボルとなる。実際、 姚華はこの詩は一年前、将軍、張 作霖 チャンツォリン 1875-1928)が北京を去って東北に蟄居したときに書いたと言っている。古都を支配下に置くことは様々な勢力にとって、軍事的、政治的に勝敗を決する争点だったのである。完璧な迂言法で、 姚華は花の絵というジャンルを中国の国民の運命を表すために使ったのである。

Reference(s) : ジル・ベガン(監修)『チェルヌスキ美術館,1993-2004の中国美術取得作品』Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2005, p.140-141
エリック・ルフェーヴル『中国絵画の6世紀,チェルヌスキ美術館修復作品』 パリミュゼ 2008年, p.122-123