Cavalière-musicienne

Entre 618 et 907
Terre cuite, Moulage, Polychromie
Statuette, Mingqi
Don manuel : Zuellig, Stephen; Zuellig, Gilbert

M.C. 2001-11

チェルヌスキ美術館の7人の乙女たちは、笛子(ディジ)、箜篌(コングー)、横笛(ヘングディ)、琵琶(ピパ)、腰鼓(ヤオグー)、排箫(パイクシャオ)、笙(シェン)と、それぞれ違う楽器を演奏している。8人目は楽器を持っていない騎馬上の人物で、なにか持っていたのだが今日では失われたのかもしれない。だとしたらそれはおそらく台に載せられた大きな竪琴だったと思われる。右腿の上に台の跡らしき窪みが見られるからである。
馬上の人物たちは、西方の民族服風の服(胡衣)をまとい、丸い頭とふっくらした頬をしている。この顔つきは、8世紀中頃に楊貴妃によって流行になる形を先取りしている。髪は2本に編んでこめかみの高さに上げ少年のようにしている。ただの線で描かれる細い目と小さな口は、それぞれに異なってはいるけれども同じように愛想良く微笑んだ表情を与えている。
大きさや馬の作り方、ベージュ、オレンジ、カーマイン、黒、緑の多彩色などから、これらの像は、西安の東郊外、上虞で1991年に発見された曲馬師=音楽家のグループを思い出させずにはおかない。それらは、宮廷の高官、于隠(689年没)とその妃、漢の創始者、高祖の孫娘のために689年から690年に造営された墓から出土した。

Reference(s) : エリック・ルフェーヴル,『チェルヌスキ美術館,1993-2004の中国美術取得作品』Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2005, p.104-105
ジル・ベガン,「チェルヌスキ美術館の活動」Arts Asiatiques (アジア芸術),2002年 57号 p.174-175
ジル・ベガン,『墓のなかの小さい人々』 Paris-Musées(パリミュゼ),2010, p.60。