Bassin jian

Anonyme

Entre -770 et -256
Bronze, Fonte, Fonte au moule
Objet religieux, Vase
Legs : Cernuschi, Henri

M.C. 685

4世紀から5世紀のものとされる、かなり数のある大鉢がある。氷か熱湯を入れたものと見え、宴の際に発酵飲料を冷却するか温めるかするために使ったようだ。アンリ・チェルヌスキ・コレクションの有名な鑑(かん)は西洋のコレクションの中では、この手のもので最も有名で、最も大きいものの一つだ。
膨らみ部分の大きなレリーフは、雲や龍を思わせる幅広の環帯紋(帯状のうねる線)である。この主題は、西周の終りごろに流行した。レリーフの背景には、曲線状に加工され、たがいに密接に絡み合った幾何学的な小さい模様がある。環帯紋は晋公国で作られたものにはよく使われている。その炉は山西省の侯馬にあり、多くの鋳型の断片が出土している。上海美術館の最も大きい鑑(かん)と同じように、三角模様がペンダントのように描かれ、小さい「虫食い装飾」が豊かに施された部分となめらかなままな残りの表面とのコントラストがリズムを作っている。
側面の真ん中と型のつなぎ目が作る3本の稜線の上に、なにかを留めるものが残っている。それが留めていたものを再現するのは不可能だ。しかしそれでも、稜線の上には、半円形の切断面を持つ柄があったのではないかと考えることができる。上の部分には図案化した顔面像があり、もしかしたら動かすことのできる輪も備えていたかもしれない。当時の出土品によくあるものだからだ。側面の中央では上の留め具は頸部ではなく上部文様帯の真ん中にある。

Reference(s) : ジル・ベガン,『チェルヌスキ美術館のアジア芸術』, パリ,Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2000年, p.52-53。