Brique

Anonyme, Anonyme

Entre -221 et -206
Terre cuite, Estampage
Elément d'architecture, Brique
Achat en vente publique

M.C. 6145 B

この長方形の煉瓦は、6本の文様帯に分けられており、文様帯は縁が太く線条の入った斜めの帯で飾られている。そのうちの5本は同じものだ。宴の場面を表している。真ん中に2人の人物がおり、おそらく主人と客だろう。二人は活発に話をしているようだ。右側にはもう少し小さい人物がいる。おそらく階級が下の者で、右手で何かを叩いている。これら人物たちの周りに、宴の食器類が配置されている。左には、持ち手が1つついた酒器の瓿(ほう)がある。真ん中には耳坏が2つ上から見た形で描かれ、右には椀がある。まったく同一の煉瓦が陝西省の鳳翔(ほうしょう/フォンシャン)で発見されている。宴のテーマは戦国時代の象眼青銅器にも使われていた。酒と音楽は祭儀と切り離せないものだった(li,1980, p.61, fig37)。複雑なイコノグラフィーをもつこれらの器には、宴だけでなく動物を、独立、あるいは狩りの場面のなかで描いたものも添えられている。もっと時代が下ると、想像上の動物(一角獣)や異質な要素を混合した動物(不死獣)を描くのが一般的になるが、ここに描かれた動物は、必ずしもいつもはっきりと何者であるか分かるわけではないものの、みな自然のものである(野うさぎ、鹿、イノシシ…)。風景が描かれるのはこのころが最初だが、ここでは簡潔に何層にも重なる波で表されている。

Reference(s) : マリー=テレーズ・ボボ,『既知と未知の中国:チェルヌスキ美術館,10年間の蒐集』,パリ,Paris-Musées(パリミュゼ),1992,p.64。