Personnage masculin

Entre -206 et 9
Terre cuite, Moulage, Polychromie
Statuette, Mingqi
Don manuel : Held, Suzanne

M.C. 10034

これら土製の小立像には、部分的に肌色の部分が残っている。裸体だが、かつては衣服と本物の武具を纏っていた。穴のあいた肩には木製の腕が連結されていたのだろう。
楊陵(ヤンリン)で1990年5月から行われた発掘は、陝西省(シャンシーしょう)の咸陽(シェンヤン)市と高陵(カオリン)区と涇陽(ジンヤン)区にまたがり、西漢(紀元前206年-紀元後9年)の景帝(治世、紀元前157-141 年)の墓の付近まで及ぶが、貴重な知見をもたらした。このような人物像は墓穴にまとめて何千体も見つかり、墳丘からの侵入者に抗戦する護衛連隊を形成している。歩兵たちについている土には甲冑や布のチュニックやゲートルの小薄片が含まれていて着衣であったことがわかる。
エルド夫人寄贈の小立像は、何年にもわたって気の向くまま、また偶然の機会に蒐集されたもので、一貫したグループを成していない。大きさも顔立ちも様々で、繊細で品の良いものも無骨なものも、方骨の尖ったものもあることから、出自が様々であることがわかる。それでも秦の時代(紀元前221-207年)や漢の時代(紀元前206-紀元後9年)に、眠りについた統治者とその親類縁者を守った軍隊がどんなものであったかが分かる。

Reference(s) : ジル・ベガン,「チェルヌスキ美術館の活動」Arts Asiatiques (アジア芸術),2003年,58号。p.122-123。
『チェルヌスキ美術館,1993-2004の中国美術取得作品』Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2005, p.71-72。