Vase liding 鬲鼎

Entre -1050 et -771
Bronze, Fonte, Fonte au moule
Vaisselle et ustensile de cuisine, Vase, Objet religieux
Achat

M.C. 8419

銘:
鬲鼎(れきてい)は三脚を持つもののなかで、特に鬲(れき)の特徴の混じったものの呼称である。鬲(れき)は3つの卵形の空洞が合体したような容器で、中空の短い3本の脚がついている。これに対し、鼎(てい)は、丸い膨らみを持つ胴が三角形の脚の上に載っている。鬲(れき)は新石器時代によく観られた土器の形を踏襲している。鬲(れき)と鼎(てい)と鬲鼎(れきてい)はいずれも肉や魚を入れたものだ。鼎(てい)と鬲鼎(れきてい)は古代青銅器で最も流布したもので、漢の時代まで使われていた。
チェルヌスキ美術館の鬲鼎(れきてい)は3本の脚のそれぞれに大きな饕餮文(とうてつもん)があり、両脇には2頭の夔(キ)龍が立っているところが特徴で、商の末期から西周の初めにかけてとりわけよく見られる青銅器の一群に属している。怪物の顔の記念碑的性格がすばらしい装飾効果を生んでいる。

Reference(s) : ジル・ベガン,『チェルヌスキ美術館のアジア芸術』, パリ,Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2000年, p.42-43。