Vase yu

Anonyme

Entre -1199 et -1100
Bronze, Fonte, Fonte au moule
Vaisselle et ustensile de cuisine, Vase
Achat avec participation : Société des Amis du musée Cernuschi

M.C. 9227

この非常に簡素な椀は、1968年に、かの有名な「中国青銅時代の祭器」展で初めて、マックス・レアによって発表された。
形は商の青銅器のなかで最もシンプルな盂(う)で、その起源は石器時代の陶器にある。商の時代のものとしては、類似の陶器が安陽と鄭州で発見されている。耳がないところが盂(う)が簋(き)と違うところであるが、簋(き)と同じように、この容器は穀物を入れるのに使われていた。脚には渦巻き模様の広い文様帯が一本あり、三日月のついた正方形の模様と交互になっている。上部には、小さい四角い孔ががある。これは鋳造する際に型に嵌めたままにするために使われたと解釈されることが多い。首の文様帯には浮き上がった動物の頭が3つあり、それぞれがシンメトリックに配置された6匹の蝉に取り巻かれている。その図には狂いがなく、複雑に絡み合う雷紋の背景からはっきりと浮かび上がっている。

Reference(s) : ヴァディム・エリセエフ 『チェルヌスキ美術館の中国古代青銅器』,第1巻,第1部,第23番,パリ,アジアテーク社,1977年,p.68。