Présentoir

Entre 600 et 900
Grès
Présentoir
Don manuel : Anonyme

M.C. 7973

このタイプの受け皿は、安南時代の煉瓦墓に置かれた埋葬品のなかに見られる。ひとつの墓にひとつか二つある。素地は純白でスコリアを少々含み、焼成するとそれが茶色を帯びる。象牙色の釉薬は粘りけがなかったのであろう、とても層が薄く、網の目のように貫入がある。脚は焼成の際に他のものとくっつかないように釉薬が拭われている。
丸い皿の中心には、トチ(釉薬の付着を防ぐために用いる詰め道具)の跡も残っていて、重ねて焼いたことを示している。
この受け皿の丸い台にはおそらく果物や菓子などの供物が、死者のため、その魂を鎮めるために置かれていたのだろう。