Jarre

Entre 600 et 900
Grès
Jarre
Don fouilles : Mission Janse Indochine (1934-1935)

M.C. 11207

前の時代と比較して、安南時代の陶器にはバリエーションがずっと少ない。ヤンセが研究した墓は貴重な品々を有していたに違いないのだが、ヤンセが訪れたときにはそれらはすでになくなっていた。残っていたのはただ、陶器だけであった。交趾時代のものと比較して、形のバリエーションは少なく、甕、杯、小さな椀と供物台だけである。
この甕は、煉瓦の墓の外壁に置かれていたもので、死者の魂に捧げられた酒が入っていたと思われる。胴は厚く、安南時代の陶器に特徴的な亀裂の入った釉薬がかかっている。土台は釉薬がかかっておらず、胴のふくらみと土台との間に釉薬の流れの跡がある。釉薬はここでは一様にオリーブ色をしており、次の時代の青磁への好みを予告している。