Coupelle de présentation

Grès
Présentoir
Fouille 6 B, site de Đông Sơn, Thanh Hóa,
Don fouilles : Mission Janse Indochine (1934-1935)

M.C. 8225

この受け皿は、中央に丸い皿があり、その外側を蓮の花びらが三重に横にならんだが浮彫りが飾っている。それはチャンパ王国の金銀細工の彫刻を思い起こさせる。チャンパは、大越の同時代にベトナム南部を占め大越のライバルだった、インドの影響の強い王国である。円形の小さい脚の内側の表面は、釉薬がかかっていない。光沢がないところが光沢のある釉薬の緑がかった反映とコントラストをみせる皿の内側のように。優美な唐草文の切込みが入れられて点々のつけられた背景から浮き上がり、こんどは中国金銀細工の洗練を感じさせる。二本の帯状に巡らされた小さな点が中央の模様を引き立て、縁は酸化鉄で際立たせている。銀製のモデルに近いコントラストを出そうとしたベトナムの陶工の創意工夫の見せ所だ。
このタイプの高貴な台は仏教では仏像や死者への供物を載せたり、するのに使われたようで、この受け皿はそれである。ドンソン村の古い墓所地帯でオロフ・ヤンセによって発掘され、土の上に置かれた棺にたてかけた埋葬品として置かれていた。李朝時代(1009-1225)以後、埋葬用陶器と実際に使用される陶器の区別はなく、交趾時代とは違っている。祭事用に使われたのと同じタイプの陶器が死者への贈り物として置かれていたようだ。