Vase gu 觚

Anonyme

Entre -1300 et -1050
Bronze, Fonte, Fonte au moule
Vaisselle et ustensile de cuisine, Vase, Coupe (récipient), Objet religieux
Achat avec participation : Gutmann, Edgar

M.C. 7808

銘: 亞天
このタイプのゴブレットを觚(こ)と名付ける根拠となるものは古代には何もない。この呼称は宋(960-1279年)の時代の文献から来たものだ。商王朝(紀元前1550-1050年)の墓で水差し爵(しゃく)と器の斝(か)とともに、guは発酵飲料の献酒に使われたらしい。二里岡時代(紀元前1550-1300年)はどっしりした形だが、安陽時代(紀元前1300-1050年ごろ)を通じてだんだん輪郭がほっそりとしてくる。チェルヌスキ美術館の觚(こ)は、この変化の最終段階に属しており、装飾も商朝末期のゴブレットの多くに近い。
脚と中央の環の上には、饕餮(とうてつ)文が四角い渦巻きの模様の背景から浮き上がっている。四つの長い三角形が首を飾っているが、多くの研究者が蝉の羽を表していると解釈している。縦にギザギザの入った小さい稜線が中央の環と脚をはっきり分けている。首の下の文様帯には4羽の小さい鳥が2羽ずつ向き合って描かれているのが例外的な独創性だ。この文様帯に現れるのは多くは蚕でその次に龍なのである。
西周時代(紀元前1050-770年ごろ)、9世紀半ばの宗教的大転換を待たずして、觚(こ)を使う習慣は廃れてしまう。

Reference(s) : ジル・ベガン,『チェルヌスキ美術館のアジア芸術』, パリ,Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2000年, p.34-35。