Bol

Entre 618 et 907
Porcelaine, Céramique tournée, Glaçure = Couverte
Vaisselle et ustensile de cuisine, Récipient (vaisselle), Bol
Don manuel : Laveaucoupet, Paul-François de

M.C. 9554

中国北部で6世紀に生まれた磁器は、はじめはエリート階級の専用物だった。しかし唐の時代(618-907年)になると、淮河(わいが)の来たで、多くの窯によって作られるようになり、中国各地また外国にも広まるようになる。最も主な産地は 邢(シン)で、9世紀の終り3分の1になると定(ディン、この名称は宋の時代のもの)の窯で模倣されるようになる。これら河北の南部の窯は、邢(シン)は臨城(リンシェン)県と内丘(ネイキュ)県の境に位置し、定(ディン)は、曲陽(キュヤン)県の澗磁(ジャンシ)村の郊外にある。両者とも発掘が行われたにもかかわらず、この両者の違いを見分けるのは難しいことが多い。
M.C.9554の椀の特徴は、古代の翡翠の名から来ている「璧(へき/ビ)」と呼ばれる円盤が下についた脚と45度の傾きの直線的な見込、縁取りのある大きな口と青みがかった釉薬である。これらの特徴から、この作品は9世紀の終り3分の1の頃のものと推定できる。口の大きいところから、定(ディン)の窯のものと考えたくなる。
邢(シン)の窯が衰退し始めると、定(ディン)の窯が後を引き継ぎ、南宋の時代(960-1127年)に栄えるようになる。