Vase tripode

Entre 50 et 300
Bronze
Vase
Ancienne collection Albert Pouyanne
Achat

M.C. 8761

この三つの小さな脚に載った円筒形の器の形は、中国の入植者によってベトナム北部にもたらされたものだ。このタイプの品は中国では紀元前4世紀ごろ、戦国時代から知られている。漢の時代に非常に広範囲に広がり、中国の影響の強い地方で模造された。
しかしながら、チェルヌスキ美術館の青銅の器は中国から直接取り入れられた要素とベトナム北部の土着の文化由来の模様との総合を示している。
器の形や二つの鋪首の顔面像があり、そのなかに輪がはめ込まれて器に蓋を固定できるようになっているところ、そして四枚の葉の模様が蓋の上を飾っているところは中国にならっている。
合金の性質、作品の出来映え、細部の出来映えはドンソン文化に繋がっている。円筒の見込に縦のつなぎ目の線が現れており、二つの部分に分けて鋳造されたことを示している。
しかしとりわけ、点の並びやギザギザや真ん中に点のある円が接線でつながれている文様帯などの装飾図案が、紀元前後にこの地方が体験した政治的動乱にもかかわらず、前の時代から受け継がれた模様が変わらず使われていたことを示している。