Plateau supérieur d'une table basse

Entre -206 et 9
Bois (matériau), Laque
Table
Don manuel : Deydier, Christian; Deydier, Agnès

M.C. 2002-4

今日、チェルヌスキ美術館で保存されている漆作品全体のなかで最も珍しいものは疑いなく、赤と黒の帯が交互に現れる装飾のこの盆である。角のひとつに小さな部品がついている。おそらく脚のついていた跡ではないか。脚がついていたとすると本物の盤ではなく小さなテーブルだったことになる。漆塗りの木製の卓で最古の物として知られているのは、紀元前5世紀(湖北省、随県(ずいけん)擂鼓墩(らいことん)にある曾侯乙墓(そうこういつぼ)で発見されたものである。西漢の時代の卓はよく見つかっている。馬王堆漢墓(まおうたいかんぼ)には盤が小卓子の傍にあった。両方とも軽食をとるのに必要な器や他にも同じく漆器を載せるのに使われていた。黒い文様帯を飾る赤茶色の繊細な装飾は虫食い装飾や雲や頭をもたげた鳥である。これらの模様はテン・レンシェン氏(1992)が定義したトポロジーにある2つのテーマに近い。テン氏は戦国時代の楚の副葬品について、鳥は鳳凰を単純化したものだと言っている。唐草模様の方は、虫食い模様のついた細い新芽をもった大きな四角い渦巻きがついていて、長沙で発見された漆器に類似の装飾がある。

Reference(s) : クリスチャン・デイディエ,「戦国時代と漢の美術)」,ロンドン,オリエンタル・ブロンズ社, 1991年

ジル・ベガン,「チェルヌスキ美術館の活動」Arts Asiatiques (アジア芸術),2003年,58号 p.121-122
湖北省博物館,『曾侯乙墓(そうこういつぼ)』 2巻,北京,文物出版社,1989年
『古代中国,魂の旅: 河南地方の考古学の宝 紀元前8世紀から紀元後2世紀』 ダウラス,文化センター,1992, p.134, 137
レンシェン・テン『周王朝の漆作品』 香港,The Wood Publishing Company,1992, p.101-102,p.128, fig.72; p.153 図録104-3
『チェルヌスキ美術館,1993-2004の中国美術取得作品』Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2005, p.44-45
ハング 『黄色い春の芸術』シカゴ,シカゴ大学出版 2010
コンスタンス・A・クック,ジョン・S・メイヤー(監修)『典型の楚: 古代中国のイメージと現実』 ホノルル,ハワイ大学出版 1999