Vase zun 樽

Anonyme

Entre -1300 et -1050
Bronze, Fonte, Fonte au moule
Vaisselle et ustensile de cuisine, Vase, Objet religieux
Don manuel : Total; Société des Amis du musée Cernuschi

M.C. 2005-3

金属製の食器は、中国美術の最も高貴な産物のひとつである。これらの入れ物は、紀元前16世紀から紀元後3世紀まで作られ、さまざまな類型と装飾を生み出した。
商の時代には、一族の先祖に捧げる祭儀の宴の折に使われる壮麗な食器の一部であった。固形の食物を盛る器、液体を入れる器、またそのなかでも香りをつけた飲み物を入れたものに大別される。
この紀元前12世紀の青銅の器は最後のカテゴリーに入る。飲み物は青銅の瓶で保存され、熱したあとでこのような入れ物に入れて供された。その造型のみごとさ、保存状態の良さ、緑青の繊細さ、装飾の多様さなどもさることながら、この尊のイコノグラフィーは非常に珍しい。ふつう、腹の膨らみ部分には荒々しい保護神の顔面が描かれるものだが、ここでは半人半鳥の顔があり、古代中国美術の頂点の一つとなっている。

Reference(s) : ジル・ベガン,「チェルヌスキ美術館の活動」Arts Asiatiques (アジア芸術),2006年,59号。p.215-216。