Petite jarre

Entre 1000 et 1200
Grès, Céladon
Jarre
Fouille 6 bis, site de Đông Sơn, Thanh Hóa
Don fouilles : Mission Janse Indochine (1934-1935)

M.C. 8252

この胴が膨らんだ甕は小さい脚の上に載っていて、釉薬は部分的にしかかかっていない。円形の細い開口部は、唯一の装飾である蓮の花の文様帯で強調されている。
繊細な緑色の釉薬がこの作品を青磁の仲間に関係づけているが、透明で光沢があるところはベトナムのものに特有である。光を吸収してやわらかい乳白色の艶を出す膨大な小さい気泡を含むねっとりした釉薬が中国南東の製陶所の青磁に特有のものである。
ここでは、蓮の花びらの文様帯が溝にたまった釉薬のおかげではっきりと出ている。釉薬はさらりとしていたため、尖った部分では非常に薄く、そのため凹凸のコントラストが強調されている。
シンプルで洗練されたこの小さな甕は李朝のエレガントな趣味を反映しているが、蓮の花が描かれていることで、支配階級が敬っていた仏教も同時に反映している。

Reference(s) : モニク・クリーク  『ベトナム チェルヌスキ美術館のベトナムコレクション』 パリ、Paris-Muséés (パリミュゼ);Findakly(フィンダクリ)刊, 2006. p.114.