Catafalque

206
Pierre
Meuble funéraire
H. 45 x L. 212 x P. 15 cm
M.C. 9946
Don manuel, Beurdeley, Jean-Michel

Musée Cernuschi - 4ème niveau (1er étage), escalier monumental, entre les deux piliers, vers le sud, côté est

中国人はこのタイプのものを「床(とこ)」という漢字で表すが、墓の一番奥の室に置かれたこのような台は、遺体安置壇(壇)として、死者の棺と様々な副葬品が置かれている。壇は、石でできた長い水平材でできており、四角い大きな3脚に支えられている。
壇には、トロントとクリーヴランドとブリュッセルのものを除いてみな、多少なりともはっきりした同じイコノグラフィーがある。魔除けの性格をもつ渋面が中央の脚を飾っている。この怪物は古代中国の饕餮(とうてつ)につながる装飾模様のこともあり、もっと広く獣性を表すこともある。チェルヌスキ美術館の床(とこ)の獣面は、あまりにデフォルメされていてほとんど分からないが、前者のグループに入る。
側面の2本の脚には、翼の生えた精霊が怒りの表情を露わにして描かれている。翼を広げ飛び上がっている精霊の下には、これもまた翼をそなえている虎がいて、威嚇するようにこちらに迫って来る。これら幻獣のうち、舌を出しているものが長蛇(大蛇のこと)と呼ばれる。他の2つは尖った歯を持ち、稲妻をあらわす。
遺体安置壇の上部の装飾は謎のままだ。絵帯の装飾は幻獣で、彫られていることが多いがどういう動物であるかはよく分からない。複数の幻獣がまとめられたシークエンスがいくつかあり、シークエンスは同じものが繰り返されたり、鏡を置いたように対称的に配置されていたりする。床(とこ)はどれも龍と鳥の模様がついているが、チェルヌスキ美術館の床(とこ)の壇に刻まれた想像上の生き物が何であるかを確定するのは難しい。羽の生えたこの怪物は6頭ごとの2組になって、中央を軸として対象的に配置されている。
これらすべての床(とこ)には、図像学的にまた別の要素がある。水平材の下側に、波形の文様帯があるのだ。これを説明する明瞭な中国語文がないので、この模様になんらかの図像解釈学的な意味を付すことができない。チェルヌスキ美術館のものには古い彩色の赤い色の跡が残っている。

Référence(s) : 『アジア芸術: バードレイ&カンパニー・コレクション』(パリ,ドルオ,1997年12月11-12 日)N°70
ジル・ベガン,「チェルヌスキ美術館の活動」Arts Asiatiques (アジア芸術),1998年 53号 p.89
『東アジア美術館の中国・韓国・日本の名作』ケルン,大阪/神戸,ドイツ連邦共和国総領事館,1997年,p.13および123,13番。
アネット・ジュリアノ,ジューディット・A・ラーナー,「6世紀北中国の石の葬儀用品」  Croës所収,2004年,p.24-56。
河南省文化區文物公所『巩县(鞏県)石窟』,北京,1963年。
『チェルヌスキ美術館,1993-2004の中国美術取得作品』Paris-Musées(パリミュゼ)/Findakly(フィンダクリ)刊, 2005, p.85-86-87。