陶磁器の発展は、15世紀の終りごろからの「茶の湯」の実践とその流行に密接に結びついている。

特に選ばれた素材は陶土である。

陶磁器と七宝装飾の技術は17世紀前半に日本に輸入された。豊臣秀吉(1536/37-1598)が1592年と1597年に行った朝鮮出兵の際に、日本軍は朝鮮半島から捕虜を連れ帰ったが、その中にいた陶工たちが日本の陶磁器の発展に貢献した。とりわけ磁器を日本にもたらしたのは彼らだった。九州の有田の町の近くで磁石の鉱脈が発見され、一時代、この地方が世界の磁器生産の最重要拠点となった。生産された品の一部は伊万里港を経由して長崎でヨーロッパ商人に売られた。そこから伊万里焼きの名がついた。輸出用とは別に、別種のものが、国内の需要に向けて作られた。とくに宴会用の大鉢や皿や祝宴のための揃いの食器などである。